蔵とラーメンの街、喜多方
かつては北方と呼ばれた、蔵が立ち並ぶ街並みも楽しめる福島県喜多方市。
春には、喜多方駅と熱塩駅を結んでいた旧日中線跡地の遊歩道沿いに約3kmにわたって1000本ものしだれ桜が咲き誇ります。
そんな喜多方のご当地グルメと言えば、誰もが知る喜多方ラーメンですね。
そうです、今回のグルメ特集は喜多方ラーメンです。
喜多方ラーメンは札幌ラーメン・博多ラーメンとともに日本三大ラーメンの一つにも数えられるご当地ラーメン。
その最大の特徴は「平打ち熟成多加水麺」と呼ばれる、水分を含んでもちもちとした食感の平打ち縮れ麺です。
そんな蔵とラーメンの街、喜多方から絶品のラーメン8杯を紹介。
後半の4店舗は朝7時台に開店。喜多方ラーメンの食文化の一つでもある朝ラーメン(朝ラー)も楽しめます。
あと2つほどおまけも載せてみました。
皆様が喜多方を訪問するときの参考にしていただければ幸いです。
※この記事に登場するお店は、こちらの動画で紹介しています。
ブログ記事よりも動画の方が実際の雰囲気は分かりやすいと思いますので、ぜひチェックしてみて下さい。
忙しくて全部なんて見てられないよー。という方は、この後紹介する各店のレポートの最後にそのお店を紹介している部分への直リンクを作っておきましたので、そちらを活用してくれると嬉しいです。
前半の4杯紹介
源来軒:喜多方ラーメン発祥のお店
最初に紹介するのは、こちら。
喜多方ラーメンはここから始まった。
喜多方ラーメン発祥のお店として知られる、源来軒です。
知らなければ、普通の町の中華料理店という店構えですが、知ってると何となく有り難く感じますね。
朝は10:00からなので、朝ラーと言うよりはブランチに使えるお店です。
そして喜多方の中では比較的遅くまでやっているので2軒目のお店にするのも良いですね。
ただし、以前は20:00までの営業も現在は18:00までの短縮営業との事なので気をつけましょう(要確認です)。
チャーシューメンを注文。
シンプルでどことなくラーメンのイラストっぽい雰囲気。なぜか懐かしく感じます。
まずはスープから。
やっぱりどことなく懐かしく感じるスープ。
丁寧に出汁をとり良い水で作ったスープは、攻めることなく優しく身体に浸透してきます。
美味しい。
麺は喜多方らしい縮れ麺で、スープをまとい、こちらも優しく攻めてきます。
このプリプリでモチッとした食感が良いですね。
昔ながらの王道という感じのチャーシューも良いです。
いやー、ほんと食べてて安心しますね。
ラーメンに基本があったらこんな感じなんだろうなぁ。
そんな事を思いつつ完食&完飲。
ザ・ベーシック。
発祥のお店、源来軒の紹介でした。
食堂はせ川:喜多方の淡麗醤油
次は食堂はせ川を紹介させていただきます。
こちらは11:00開店なので朝ラーの利用は出来ませんね。
店頭のボードに名前を書いて、その順番で入店するシステム。
食券制なので、事前にメニューをチェックしておくのがおすすめです。
今回は一番人気だと言う醤油らーめんの半熟紅花たまご入りを注文しました。
こちらが食堂はせ川の醤油らーめん半熟紅花たまご入りです。
きれいですねー。
そしてこの通りチャーシューが大きいです。
まずはスープから。
透明感のあるスープは、本当に抵抗感がなくスッと身体に馴染んでいくよう。
出汁の旨味も雑味を感じることなく伝わってきます。淡麗って言葉がピッタリ。
まるで優しく包み込んでくれるような味わいですね。
麺をいただく前に、ちょっとチャーシューに場所を譲ってもらって・・・
麺は食べてて気持ちが良く感じるほどもちもち感が強いもの。
縮れ具合、長さもちょうどよく、スープも良く絡んで美味しかったですね。
またなにより食べやすかったです。
そして大きくてしっとりとほぐれていくタイプのチャーシューが2枚。
チャーシューを追加トッピングしなくても十分食べ応えがありました。
このラーメン、ひとつひとつも非の打ち所がないくらいのクオリティなのに、味玉も含めてトータルでのバランスにも優れたラーメンでした。
とても美味しかったですよ。
以上、食堂はせ川の紹介でした。
喜多方ラーメン 喜一:平日のみ味わえる極上塩ラーメン
続いて紹介するのは、こちらの喜多方ラーメン 喜一です。
土日がお休みなので、なかなか訪問する事が出来ないことでも知られている有名店です。
開店時間は9:00からなので、ギリギリ朝ラーが出来るお店と言えるかもしれませんね。
店名の喜一の由来は、店主の曽祖父であり、あの野口英世と同室でともに勉学にいそしんだ吉田喜一郎氏の名前から名付けられたとの事。
こちら、福島県民ラーメン総選挙でSioラーメンが殿堂入りしているんです。
塩ラーメンにも、日本海藻塩ラーメンと淡麗塩ラーメンとがありましたが、ベーシックな方をと言うことで、淡麗の方を注文。
こちらが喜一の淡麗 塩チャーシューメンです。
すると、味は淡麗、そしてヴィジュアルも端麗なラーメンがやってまいりました。
濁りのない透明なスープ。
それだけに雑味のない旨味がダイレクトに伝わってきます。
麺は喜多方の王道、もちもちした中太の縮れ麺。
スープがよく絡み、すする度に口の中に幸せが訪れます。
チャーシューやメンマに至るまで、食べるとその上質さが伝わってきますね。
丁寧な仕事で極上の一杯に昇華した喜一の塩ラーメン、平日に喜多方を訪問出来るなら是非!!
以上、絶品の喜多方塩ラーメンがいただける、喜多方ラーメン 喜一の紹介でした。
喜多方ラーメン 喜一を紹介した動画はこちらから(YouTube)
食堂なまえ:喜多方で味わう極上手打ち麺
続いて紹介するのは、こちらの食堂なまえです。
知らなければ通り過ぎてしまうようなこじんまりしたお店ですが、こちらは極太の手打ち麺がいただけると評判のお店なんですよ。
開店は10:00からなので、朝ラーというよりブランチですね。
メニューには、その極太手打ち麺と通常の喜多方ラーメンとがあります。
もちろん極太手打ちチャーシュー麺を注文。
こちらが食堂なまえの極太手打ちチャーシュー麺です。
シンプルな見た目ですが、チャーシューの間からしっかりと極太の手打ち麺が見えていますね。
では、さっそくいただきましょう。
まずは琥珀色のスープから。
口当たりはあっさりと感じますがコクがあるスープ。
醤油の味わいが際立つ感じですね。
極太の手打ち麺はもっちもちで小麦粉の旨味も楽しめるもの。
醤油が強めに感じたスープもこの麺と合わさると良いバランスに感じますね。
チャーシューを始めとする具の味付けもしっかり。
全ては極太手打ち麺との相性を考えてのものなんでしょうね。
(相性は良きでした。)
あっさりと完食。
以上、食堂なまえの紹介でした。
喜多方ラーメンから派生したご当地グルメ
後半の4軒を紹介する前に、喜多方ラーメンから派生したものを二つほど紹介させていただきます。
ふるさと亭 レストラン:喜多方ラーメンバーガー
喜多方からほど近い、道の駅 喜多の郷へ。
この中にあるレストラン ふるさと亭には、喜多方ラーメンをアレンジした面白いメニューがあるんですよ。
ラーメン丼やラーメンピザなどもありますが・・・
そのなかで、一番人気のあるこちらの喜多方ラーメンバーガーを紹介。
ラーメンバーガーにはチャーシューとチキンと2種類あるようですが、そこはラーメンらしくチャーシューバージョンを選択。
こちらが、喜多方ラーメンバーガーです。
バンズの部分がラーメンの麺で出来ているんですよね。
中にはぶ厚いチャーシューとメンマ、なると、ねぎが入っています。
食べた感想ですが、想像以上にラーメンです。
ラーメンスープをバーガーのソースにした感じで、目を閉じてモグモグしたら口の中にラーメンが現れるんですよ。
バンズ代わりの麺がもちもちしていて、そこは喜多方ラーメンゆずりかと。
面白いですので、試してみて下さいね。
道の駅 喜多の里で食べられる喜多方ラーメンバーガーの紹介でした。
ふるさと亭 レストランを紹介した動画はこちらから(YouTube)
食堂いとう:喜多方ラーメンが焼きそばに
喜多方ラーメンの派生料理としては、こんなのもあります。
訪問したのは、こちらの食堂いとうです。
こちらのお店で食べられるのは、喜多方ラーメンの麺を使った炒めそば。
ようするに焼きそばですね。
特製ソースとスープで麺を炒めたこの炒めそば、喜多方ラーメンの麺の特徴でもあるあのもちもちとした食感が焼きそばで楽しめるんですよ。
こちらが食堂いとうの炒めそばです。
確かに、もちもちとした食感は喜多方ラーメン譲り。
焼きそば好きの方は試してみてはいかがでしょうか。
ラーメンスープも入った炒め蒸し焼きなので、個性あふれる味わいです。
ありふれた喜多方ラーメンじゃないのを食べたいときに思い出して下さいね。
食堂いとうの炒めそばの紹介でした。
朝ラーメンも楽しめるお店で4杯
満古登(まこと)食堂:余韻が美味しい一杯
後半の最初は、ここも喜多方で屈指の人気店です。
まこと食堂を紹介させていただきます。
注文は並んでいる間に、こちらの注文票でする事が出来ます。
あ、並ぶ場所に日陰はないので、夏場は対策して並びましょうね。
四人掛けのテーブルが中心で、コロナ対策もあり一人客でも相席はなし。それもあって回転は早くありませんので。
あ、補足しますと、まこと食堂はカツ丼も人気だったりします。
今回はチャーシューメンを注文。
やってきました。
こちらがまこと食堂のチャーシューメンです。
琥珀色のスープに脂が少し浮いていますね。
まずはスープから。
優しい口当たり。
後からほんのりタレの旨味が追いかけてきますね。
続いて麺を。
喜多方らしい縮れ麺は、もちもちつるっとスープをまとって口の中に滑りこんできます。
こちらも口当たりは優しくて美味しいですね。
チャーシューはモモとバラの二種類。
薄切りなので麺と一緒に食べやすいのがポイントですね。
メンマも細くて、こちらもチャーシュー同様麺と一緒に食べやすいよう考えられているようです。
全体的に優しい印象で、食べた瞬間に凄く美味しいと感じるのではなく、食べ終わった時に「あー、美味しかったぁ。」と感じるラーメンでした。
余韻がとても良い一杯ですね。
以上、まこと食堂の紹介でした。
満古登(まこと)食堂を紹介した動画はこちらから(YouTube)
ラーメン 一平:喜多方の背脂ちゃっちゃ系
次は、こちらのラーメン 一平を紹介させていただきます。
こちらも朝の7:00から営業していますので、朝ラーが出来るお店です。
こちらの特徴は喜多方ラーメンでは珍しい背脂ちゃっちゃ系のラーメンがあると言うこと。
ちなみに背脂を使わないシンプルなラーメンもちゃんとありますのでご心配なく。
お店のおすすめは、その背脂ちゃっちゃ系との事だったので「じとじとラーメン」にしようと思っていましたが・・・
壁に貼られたPOPを見ると、それの豪華版的な特製ラーメンが一押しと書かれていたのでその「特製ラーメン」に変更。
こちらがラーメン 一平の特製ラーメンです。
喜多方ラーメンらしい澄んだ醤油味のスープに背脂をちゃっちゃさせて、こってりさせたのがじとじとラーメン。
特製ラーメンはそこにニンニクを加え、さらに白髪ネギとチャーシューをてんこ盛りにしてあるそうです。
では、さっそくいただきましょう。
スープにはしっかり背脂が浮いていますねー。
口に入れてすぐ気付くのはその背脂の甘味。
そして、ベースのスープの出汁の旨味が背脂に負けずにしっかり顔をのぞかせています。
麺は喜多方ラーメンらしい中太の手揉み縮れ麺。
スープがよく絡んで美味しいですね。
もっちもちの食感が心地良いです。
チャーシューは脂身が多めですが、その分とろけるような柔らかさ。
美味しいです。
ただ、単体では美味しく思えたスープとチャーシューですが、組み合わさると少ししつこく感じる瞬間も。
特製ラーメンはこってり系が得意な人じゃないとキツいかもしれませんね。
ただ、そんな特製ラーメンのバランスを取ってくれたのが、たっぷり入った白髪ネギ。
この白髪ネギのおかげで美味しいラーメンにまとまっている感じがしましたよ。
その証拠に結局完食完飲。
優しい味の喜多方ラーメンが物足りなく感じる方は、このパンチのある背脂ちゃっちゃ系を試してみてくださいね。
ラーメン一平の紹介でした。
香福:口福、幸福なひととき
次は蔵が並ぶふれあい通りにある、こちらの香福を紹介させていただきます。
朝の7:30から営業されているので、もちろん朝ラーに使えるお店です。
そして、こちらの店主さんは、あの坂内食堂で修業された方なんだとか。期待大ですね。
お肉ラーメン(チャーシューメン)に味付玉子を注文。
こちらが香福のお肉ラーメンです。
器にはたっぷりスープが張られ、その上にこれでもかとお肉が盛りつけられています。
坂内をほうふつさせるビジュアル、それでいてどことなくモダンさが感じられますね。
スープにもそれを感じます。
出汁の旨味がとけ込んだスープは坂内同様にあっさり感とコクが楽しめます。
それでいて、存在感たっぷりのチャーシューにも負けない芯の強さが感じられます。
チャーシューは部位によってとろけたりしっかり感も楽しめる逸品。美味いです。
喜多方らしいもちもちシコシコの縮れ麺は、スープをまとって間違いない美味しさ。
良いですねー。
ラーメンとしての方向性は修行先の坂内に似ていますが、それを踏まえつつも丁寧な仕事で洗練し、モダンさを感じる一杯に仕上げていますね。
香福なだけに口福、幸福なひとときでしたよ。
以上、香福の紹介でした。
坂内食堂 本店:言わずと知れたレジェンドです
最後は喜多方ラーメンを全国に広めた功労者、レジェンドとも言えるこちら、坂内食堂の本店を紹介させていただきます。
お昼時には大行列が出来るこちらですが、朝ラーの時間は比較的空いています。
坂内食堂と言えば、看板メニューは肉そばですよね。
もちろん、その肉そばを注文。
こちらが坂内食堂の肉そばです。
麺が見えないくらい、ばら肉のチャーシューで覆い尽くされていますね。
まずはスープから。
あっさり塩味だけど、豚骨のコクを感じるスープ、美味しいです。
チャーシューの中から麺を発掘してみますね。
麺は喜多方らしいもちもちした食感の太目の縮れ麺。
柔らかめだけど適度に腰のある麺は、あっさりした優しいスープとの相性抜群です。
チャーシューはありきたりな表現だけど、柔らかくて美味しいですね。
スープ同様にかるく塩分をきかせたチャーシューは、インパクトが強すぎることも弱すぎることもなく、絶妙なバランスです。
だから、こんなにチャーシューが入っていても全体のバランスが崩れないんでしょうね。
後を引く旨さが際立つスープといい、さすがレジェンドという風格も感じることが出来ます。
皆さんも、早起きしてあまり混まない朝ラーの時間に訪問してみてはいかがでしょうか。
昼間はめっちゃ混むって事はお伝えしておきます。
以上、坂内食堂 本店の紹介でした。
他にも魅力的なお店がたくさんある喜多方
蔵とラーメンの街、喜多方から美味しいラーメン8杯とおまけを2つ紹介させていただきました。
もっと紹介したかったんですけどね、胃袋が限界を訴えてきたので今回はこれくらいで断念。
ぜひ、皆さんはこのブログを参考の一つにして、喜多方で美味しいラーメンに出会って下さいね。
他にもたくさんお店がありますので。
自分も、また美味しいラーメンに出会いに行きたいと思っています。
佐野ラーメン特集 佐野ラーメンの象徴、青竹打ちのあっさり醤油ラーメンを堪能出来る8杯 老舗から勢いのある一大勢力まで一挙紹介
最後までご覧いただきありがとうございました。
ではまた、次回の記事でお会いしましょう!!